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芸術学部卒業生の山本志保さんが「広島信用金庫日本画奨励賞」を受賞(3月7日更新)

2022年度の「広島信用金庫日本画奨励賞」に、芸術学部卒業生の山本志保さんの作品「声を持たぬ粒」が選定され、3月3日に授与式が行われました。
「広島信用金庫日本画奨励賞」は、広島にゆかりのある若手日本画家の育成支援を目的に2012年に創設され、今回で第11回となります。

【授与式】
日時 :2023年3月3日(金)15:00-15:30
場所 : 広島信用金庫 本店

左:川上広島信用金庫理事長 
右:山本さん

作品 : 「声を持たぬ粒」
   2021年制作     
   S40号(100cm×100cm)   
技法:紙本彩色(紙、岩絵具、土、膠、パネル)
作者 : 山本 志保(やまもと しほ)
  

―作品の解説―

この作品は自宅近くで取材した、高架下の空き地に枯れ立つヒメムカシヨモギを描いたものです。
コンクリートの冷たい壁に囲まれ、ほとんど砂地のような痩せた土地に“一人だけ”生えていました。その姿に まず、“孤独”“孤立無縁”“寂しさ” のような感情を抱きました。目前の植物の姿から得た印象を通して、植物を擬人化してみることは、多くの人が経験していると思います。まるで植物の営みが人間の生きざまと似通っているように混同し、類推して言葉を当てはめて記述し表現しがちです。植物は植物だけが感じえるものに則って、ただ置かれた環境下で生存しているのみで、この草は競争相手のいないこの場所が最適だと判断したのかもしれません。植物―人間 種の境界を意識したことで、他の存在を自分主体で眼差しがちなこと、また、生き方の違う他者を無意識に周縁に追いやっていることに対する自覚を持ちました。
この作品では彩色する際、近辺で採取した土を加熱処理し、膠と混ぜ絵具として用いました。
元々鉱石や土など自然由来の顔料を描画材として用いていた日本画のジャンルにも、少しずつ人工的に作られた彩色素材が入るようになり、発色よく鮮やかな印象を与える絵が描けるようになりましたが、この作品では発色よりも土そのものを地にのせることを重視しました。植物や私達動物を育んでいる土、その土を介して多種の生き物が繋がっていることを、私自身の経験にしっかりと刻みたい思いもありました。(解説文:本人)

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